健診を受けた方と後日、面談した時の様子です。
1人目は大柄なY男さん。毎年悪玉コレステロール値が高く、減量を勧められています。今回はさらに体重が92㌔から95㌔に増え、他の数値も悪化しています。いきなり指導はせず、まずは理由を聞いてみます。
「テレビでオリーブオイルがコレステロール値を下げると宣伝していたので、2カ月間毎日コップ半分飲んでいました。胃が悪くなっても頑張ったのに…。テレビは正しい説明をせずにひどい!」。
2人目はきゃしゃなT子さん。昨年より体重が2㌔減って43㌔に、タンパク質量は基準値を下回り貧血症状もあって、何かの病気かもしれません。
心当たりがないか聞いてみると「流行の炭水化物抜きの食事を試してみたの。さらに健康のためにマラソンも始めました」。2人とも健康に良かれと考えての行動です。
このようなやり取りを繰り返す中で、一生を支える健康について皆さんの共通の基礎知識が少ないことが根本問題だと気付きました。
義務教育で「健康」を学ぶ機会が少ないため仕方がありません。それでもあふれる健康情報を判断しなくてはならないのですが、「基礎」がないため〝土台(どだい)〟無理があります。
共通の基礎知識があれば生涯にわたって得られるメリットは大きく、人生が変わることもあります。膨大する医療費も抑制できるかもしれません。
根本治療に取り組むことは医療者の務めです。
そこで信州メディビトネットは、皆さんが基本的な健康知識を身に付けて、健康という一生の財産を得てもらう企画を進めています。
その第1回目を来年2月2日にあがたの森文化会館(松本市)で開きます。
詳細や参加申し込みはホームページまたはQRコードからどうぞ。
来年のクリスマスには、この企画の内容を形にしてみなさまにプレゼントできたらと考えています。
乞うご期待を!
(2018年12月15日(火)付 MGプレス「健康の見つけ方」から)